本の虫のおうち生活

雑食の読書好きによる感想

「映画 あたしンち」家族の絆は何ものにも変えられない

一度見たことのある作品。

こんなに素敵な作品だったのかとの驚き。正直びっくりした…。

もちろん好きな映画だったけれど、こんな感動したっけ…?

 

映画 あたしンち【動画配信】

価格:324円
(2020/11/22 21:25時点)
感想(0件)

 

最初に見たときは、アニメシリーズとの性格のギャップに驚いた気持ちが強くて、気持ちが入り込めなかったのかな…。もちろん、映画の二時間にまとめなくてはいけないから、少しだけイメージが変わってしまうのは、アニメ映画のあるあるで、仕方がないのだけれど…。

 

1)入れ替わり

あたしンちのお母さんと娘のみかんの心が入れ替わってしまうお話なので、お母さんが高校に、みかんが家の家事やママさんづきあいに行くことになる。慣れない生活に戸惑う2人。特に、お母さんの学校は大変。この時頃の子にとって、学校は世界の全て。

 

2)修学旅行

みかんの京都への修学旅行のお話。こんなに修学旅行を楽しみにしているなんて、私には信じられないけれど、行けないことに涙するみかんが微笑ましくて哀しくて…。青春を感じるみかんと、青春を取り戻す母。親友・しみちゃんの懐の大きさに感動。「持つべきものは友達」母の言葉が身に染みる…。

 

3)母の同窓会

母の故郷に二人で帰る2人。学生時代の母がそのままで笑っちゃう。母の性格ならだれにでも愛されるだろうな。昔を懐かしむことは、素敵だなと思う。振り返る人生があるなんて、それだけで良いコトなんだよ。その時は辛かったことでも、思い出として振り返れば悪くない。笑い話にでもしたらいい。

 

4)再びの入れ替わり

ユズが一生懸命調べた入れ替わりのベストなタイミングに、身を削って頑張ったお父さん。それは良いんだけれど、ユズとお父さんの出番が少なくない?まあ、母と娘の個性が強すぎるのかな。

 

他は、鳩と入れ替わって2年!!!な田中さんの扱いよ…。悲しい物語があったはずよ。鳩と入れ替わるなんて…。なのに、あっさりとした登場と退場。逆に潔い。

 

一回目に見たときより、隅々に目を凝らせて楽しめた。こんなに見どころが満載の作品だったとは…。キャラが変わり過ぎ!!と色眼鏡で見てごめんなさい。

母と娘の絆はもちろん、家族の絆は特別だと感じられる、素敵な作品でした。

「日経WOMAN 2020 11月号」

 

 

日経 WOMAN (ウーマン) 2020年 11月号 [雑誌]

価格:819円
(2020/10/7 20:12時点)
感想(2件)

私たちの手帳術2021。

好きな「日経WOMAN」の中でも必ず買う手帳特集。

色んな人の手帳の使い方が見れて大好きな特集。

手帳の使い方は人生の使い方だなぁと思う。

その人が今何に重点を置いているのか、何に対して足掻いているのか…。

「手帳で人生は変わらない」と言うけど、使い方次第で前に進めると思う。

手帳をどう使って、どういう自分になりたいか、考えさせられる毎年の特集。

いつか自分に必要が無くなればいいな、と思いながら、きっと買ってしまう。

 

f:id:kg88:20201007211418p:plain

付録のリサ・ラーソンオリジナル万年筆もこの雑誌を買った一つの理由。

まず、見た目が可愛い!動物は苦手な私でも負ける可愛さ。

何度も挫折しているのに(筆圧の強さで何度もペン先をつぶしている…)のに憧れが消えない万年筆。今度こそハマりたい。

これで、820円は安いよね。

最初の印象は、予想通り、不気味な猫が可愛い!と言うこと。

そしてインクを挿すのが思った以上に難しい…

思いっきり、机にペン先を当てて、強く入れ込む!勇気が大事。

そしてカチッと音がすればOK.

(万年筆を使う母に聞いたら、そういうものらしい…。母も同じことをしていた)

色も万年筆にお馴染みの青で、使いやすい。

これだけでも買ってよかった価値がある。

 

他にも連載として、私の好きな池上彰さんの分かりやすい時事ネタ解説もあり、私の大好きなSMAP草彅剛君のインタビューもあり、全ての記事が楽しめて、買う価値のある雑誌だった。

 

 

 

国際結婚カップル「中国嫁日記」

中国嫁日記(3) [ 井上純一 ]

価格:1,045円
(2020/9/4 11:38時点)
感想(19件)

日本人の男性と、中国人の女性の歳の差カップルの日常を4コマで、旦那さんがつづっている本。

旦那さんがオタク気質なせいか、若い奥さんとのやり取りがちょっとずれていて、若い子と優しいおじさんの雰囲気があって面白い。

旦那さん目線で描かれている漫画は珍しいかな?男の人目線だからか不思議な魅力がある。

家族同士の関係も、国も違うから相いれないことも、面白おかしく受け取って、笑いにかえて漫画にしているところが好きになれる理由なのかもしれない。

国際結婚ではなくても、夫婦ならみんな悩むことも同じように悩んでいて特別な感じが無いのが親近感を感じさせてくれる。

不妊治療、反日暴動、国際カップルならではも、そうじゃなくても色々あるけど、明るい奥さんと仲良し夫婦が最高!

奥さんのキャラが旦那さん目線で見てるからそうなのか、可愛い!優しさと強さを感じられて素敵な女性だな~と思う。少し?尻に敷かれている旦那さんが愛しい…。

一番好きなのは、奥さんのお父さん!古き良き農村のお父さんって雰囲気が好きだった。絵柄で可愛らしく描いてあるのもあるんだろうけど、あまりしゃべらない人がたまに言う言葉って心に残るものだよね…。

東日本大震災の時に、奥さんが言った「私たちは夫婦でしょ」という言葉が素晴らしいな。夫婦の愛ってすごいな。覚悟ってすごいんだなと感じた。2人の幸せを感じられて幸せのおすそ分けをしてもらった気分。

どうしようもなく苦しいときも何とかして笑顔に変えている二人を読んで、元気をもらえる素敵なシリーズ。何度も読み返したくなる本です。

「信念を貫く」松井秀喜

信念を貫く(新潮新書)【電子書籍】[ 松井秀喜 ]

価格:660円
(2020/8/31 19:15時点)
感想(0件)

心を整えることは体のメンテナンスより大切なのかもしれない。

トップスターの松井選手でも、ここまで悩むのか…。と思うけれど、それを乗り越える心の強さはさすがだなと思わせてくれる。考えさせられる本だった。

一番心に残るのは、前作でも触れられていたけれど、

 

心が変われば、行動が変わる

 行動が変われば、習慣が変わる

 習慣が変われば、人格が変わる

 人格が変われば、運命が変わる

 

星稜高校に貼ってあったという格言。

とても素晴らしいなと思う。「運命」のところを「人生」に替えても心に響く。

自分の人生は良いコトが無かったと思うより、自分がどれくらい自分の幸せに向かって努力したかを考える方が価値があると思うから。

こんな風に行動できる人間は、今の自分以上の人になれると思う。それを苦しみの中に成し遂げられた人が、人々を引き付けられるのかなと感じた。

でも、成し遂げた人は結局一年前に誓ったことを忘れない人だ。ずっと遊びの最中でも心の片隅に置いて、次の日にはこの行動をしようと考えることをやめなかった人なのかなと思う。

自分に置き換えてみても、昨日すごい言葉だと、感銘を受けても、自分は無理心のどこかで思って、忘れている。その方が楽だから…。

普通の人では、頭がパニックになる場面でも松井選手の心の整え方には感服する。そりゃ、トップスターだからと考えるのは簡単だけれど、それだけじゃなく、彼も悩みに悩んで、本当に自分の決断は正しかったのかと後悔もして今の松井選手があるのかと考えると尊敬すると同時に少しホッとする。

巨人ファンの自分からしたら、ほど遠いトップスターの素顔を感じられてただただ嬉しい。そんな中から、苦しみの中から、学び取ることが多くて、野球に興味がない人にも生きるすべとして、松井選手の本はおススメしたいなぁと思う。

 

どんな人間でも、自分とかけ離れた人ではないし、どんな人間でも、深い浅いの違いはあれど悩みは同じなのかなと感じさせてくれウ。人間味を感じる本だったな。

松井選手でも自分を優柔不断だと思い、決断を間違えたかと感じる。テレビなどでは、完璧な姿を見せてくれるから、心の内側を除けるのは貴重で有り難い。

 

 

「怪盗クイーンの優雅な休暇」はやみねかおる

怪盗クイーンの優雅な休暇 (講談社青い鳥文庫) [ はやみね かおる ]

価格:1,078円
(2020/8/30 16:45時点)
感想(6件)

とにかく優雅な怪盗クイーンシリーズ第二弾。

あらすじ

自分は働きすぎだからたまには休暇が欲しい!というクイーンの我儘を言うクイーン。そんな時、豪華客船「ロイヤル・サッチモ」からの招待を受けて…。

感想

怪盗、探偵卿、暗殺者集団「初楼」

探偵卿・サッチモと絶対こんな探偵卿にはなってたまるかの助手・冥美

クイーンを狙う、手だれが集まる7人の暗殺者集団「初楼」。

敵対組織がそれぞれ個性が強い。本当にそんな実力があるのか疑いたくなるキャラクターが、クイーンを追いつめるギャップ。

でもほとんどの恨みは、どう見てもクイーンが悪い!よ。

そりゃ、恨まれるよ…と思われることをしておいて、何のこと?と笑うクイーンが爽快に感じられる不思議。

だから、自分が昔恨みを買った人物からのバカンスの招待を、楽しそうに受けるクイーン。自分を恨んでる人なんているの?のおとぼけの裏にある自分の強さに対しての自信がカッコいいんだな。子供の頃に憧れるヒーローの条件だと思う。

この作品の魅力は、無条件にワクワクさせてくれるクイーンのキャラクターだな。その気持ちは何度読み返しても変わらない。幾つ歳を重ねても、子供の頃の憧れを取り戻してくれて、物語に夢中にさせてくれる作品だからふと読み返したくなる。

クイーンとジョーカーの正反対のパートナーの、かみ合わない会話と、人工知能RDのまるで人間のようなツッコミも今作も健在。これは逆にかみ合ってるのかも。

三つ巴の何が何だかわからない戦闘や、だまし合いも変装が得意なクイーンだけあって、誰が誰かも信用できないスリルが楽しい。深く考えたくないくらい、スピーディーに読むのが合う本だな。

今回は、少しジョーカーのしんみりさせる結果まで綺麗にまとまって、最後はちゃんと空に帰っていくクイーンたちの儚さも怪盗らしくて素敵なお話。

子供の頃の素直なワクワクを感じたいときに嬉しい本だった。

 

 

「怪盗クイーンはサーカスがお好き」

怪盗クイーンはサーカスがお好き (講談社青い鳥文庫) [ はやみね かおる ]

価格:814円
(2020/8/29 21:05時点)
感想(6件)

子供の頃から大好きな「怪盗クイーン」シリーズ。

クイーンの自分以外は何物でもない雰囲気と、ジョーカーの強さ、REの機械なのに人間っぽい雰囲気。軽そうで重い、全てが大好き。

段々と大掛かりになって、世界観が広がっていく作品がけど、初期の、キャラクター同士の軽いやり取りの後ろ側で、世界の闇が広がっていく作品が素晴らしい。

子供が読んでも、少しの闇を感じさせられる展開が、子供の頃から好きだった理由なのかな。

スーパーヒーローが現れるわけないよ!と思うけれど、夢を見るのは自由。

クイーン一団のようなヒーローが表れたとしたら、希望が見える…。

自分が頑張れるまで耐えてみようかな、と思える。

いくつになっても、いくら年をとっても、希望を感じられる作品はその上を行く。

段々と壮大になっていく「クイーン」シリーズだけど、この頃の雰囲気も素敵だなあと感じる。

全てを超越するクイーン。

クイーンに負けまいととてつもない努力と忍耐をするジョーカー。

2人の人並み外れた人間に振り回される世界最高の人工知能RE。

この三人(?)のチームワークに勝てるものはない!と信じさせる素晴らしいキャラクター。

一度読んだら、大人げなくともハマってしまう作品。

何度読んでも、子供の頃に戻るわけではない、大人の自分で希望を持てる不思議な作品。いつまでも大好きな作品…。

優しい日常の親子愛「ハルさん」藤野恵美

ハルさん (創元推理文庫) [ 藤野恵美 ]

価格:792円
(2020/8/25 14:44時点)
感想(7件)

璃子さん…今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて…

 優しい優しいお父さんが、娘の成長と共に起こる日常の謎を解いていくお話。

亡くなった奥さんとのやり取りが、ほんわかした気分になれる。

心がくさくさしたときに読むと、穏やかになれてありがたい。

児童文学を書いている作者さんだからか、スッとわかりやすく入ってくる綺麗な文章が珍しくて好きだった。

こんな優しくて温かいお父さんなら、優しい娘に育つのだろう…。

少し頼りなさはあるけど、夢の中に出てくる亡くなった奥さんに手綱を握られている感じが、微笑ましくてお似合いだった。

結末には少しの切なさが残る。やっぱり子供は巣立ってしまうものだよね。

育つのは親として嬉しい、でも彼にも奥さんがそばにいてくれたらな…。

 

娘が成長していく段階は夢中で、寂しさなんて感じる暇もないかもしれないけれど、それが終わってしまったら、ぽっかり穴が開くことはしょうがないのかな。

優しさと少しの哀愁を感じられる素敵な本だった。

表紙の親子の絵もいい。